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ミニPC用に温度センサー(サーミスタ)で冷却ファンが自動ON/OFFする装置を作った

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ミニPC用に温度センサー(サーミスタ)で冷却ファンが自動ON/OFFする装置を作った
中華ミニPCに冷却ファンを繋いだら回りっぱなしだったので温度センサーやらを使って簡単な自動ON/OFFの回路を作ってみました。完全にアナログの力業ですけどうまく機能してます。

レビューしてませんでしたけどAliexpressのセールにつられて購入した中国メーカーXCYのミニPC X30G Series。スペックはざっとCeleron 2957U 1.4GHz, 60GB SSD, メモリ8GBでWin10とLinux対応。。Win10だと最低限の性能ですけどUbuntuも使えるのでけっこう気に入ってます。似たような中華ミニPCはアマゾンにも売ってますね。Aliexpressのほうが安く買えますがリスクは高い(´ω`;)

このミニPCは本体のアルミケースをヒートシンクにして放熱してます。ファンはついません。YouTubeやアマゾンビデオ見るぐらいなら発熱は問題ないのですが、軽いゲームやるとアルミケースが熱々になります。冷却ファンの端子(3ピン)は基板にあったので、手持ちの冷却ファンを繋いでみると全開で回りっぱなしでした。もはやただの電源。常にONじゃ電力の無駄です。

BIOSで設定できるかなと思ったけどファンの設定が見当たりません。冷却ファンはWin10でも認識されてないのでお手上げ。ってことで暇だし自作しようかなと。

▼手のひらには収まらないのでそこまでミニでもありません。大きさは17.5 x 12.5 x 3.7cm。

XCYミニPC本体。X30G Series

▼右下にファン用の3ピンコネクタ。CPU Fanとかいてあります。PCパーツはノートPC用が使われてるみたいです。

XCYミニPCの内部

冷却ファン自動ON/OFF装置の作り方

簡単な回路なのでほぼ手持ちの部品で作れました。いつか使うと思ってサーミスタ買っておいてよかった。センサー楽しい(´ω`○)。冷却ファンは手持ちの大きいやつを強引につけてもよかったのですが、6cm用のネジ穴があったのでケースの中に入る厚さ1cmのファンをアマゾンで購入。ミニPCの電源は12Vなので12V用です。

使った材料

  • オウルテック 冷却ファン 12V 0.14A (6 x 6 x 1cm)
  • ユニバーサル基板(2.54mmピッチ)
  • 10kΩ サーミスタ(温度センサー)
  • Nch MOSFET BS170
  • 1.2kΩ 固定抵抗
  • 他、収縮チューブ、ピンソケット、ピンヘッダ

冷却ファンコントローラーの電子部品。サーミスタ、MOSFET、基板、抵抗、端子。

画像の抵抗1.5kだとちょっと感度良すぎたので7.5kを並列にはんだ付けして実質1.2kぐらいに調節。

ケースの温度でON/OFFになる回路図

回路はシンプル。サーミスタは温度が上がると抵抗値が下がります。サーミスタで電源を分圧すれば電圧が変化するので電圧制御のMOSFETで冷却ファンをON/OFFしてる感じ。MOSFETのVth(閾値電圧)というやつがON/OFFの境目の電圧なので大体計算できます。R1は可変抵抗にして調節するのが普通だと思いますが実際にテストして調べたので固定抵抗にしました。

BS170は2N7000と同じようなスペックで500mAまで流せます。ファンは140mAなので余裕はありますがそこそこ発熱してるようです。もっとON抵抗の低いMOSFETのほうがよかったかも。

ミニPCの冷却ファンを自動でオンオフする回路図。温度センサー(サーミスタ)やMOSFET使用

はんだ付けして設置

▼はんだ付けした基板はこんな感じ。サーミスタはショートしないように収縮チューブで保護。基板はケースの下にでも設置しようと思ってましたが配線が面倒だなと直で端子に挿すことにしました。すっきりコンパクト。

ファンコントローラーの電子部品をはんだ付け

▼CPUファンの端子はもはやただの12V電源なので電源用に使用。見えてませんがサーミスタは折り曲げてアルミケースの下に接地してます。放熱用の接着剤で熱を伝わりやすくしたほうがいい気もしますが、持ってないし問題なさそうなのでまぁいいかと。くっつけちゃうと取り外し面倒ですし。

自作したコントローラーをミニPCの冷却ファンの端子に取り付け

ケースの中にファンを付けたら風が通らない..

▼これミニPCの裏蓋なんですけど排気口の穴が狭すぎます設計ミスです(´ω`;)。嫌な予感はしてましたがケースの中にファンを付けたらほとんど風が通りません。逆につけてるのかと思ったぐらい通らない。1cmの薄いやつを買った意味が..。仕方ないので外側に付けました。吸気口が狭いのは変わりませんが外に付けるとちゃんと冷えます。

ミニPCの裏蓋の排気口と冷却ファン(12V 6010)

LEGOで縦置きスタンド作って完成

冷却ファンの線はちょうどいいところに取付金具用の穴が開いてたのでそこと通しました。電源のプラスとマイナス(赤と黒)だけで回転数を知らせる?黄色の線は未接続で使ってません。ガードは付けないといつか指つっこみそう。感度は調節したのでちゃんとアルミケースが熱くなった時だけONになって冷めるとOFFになります。アナログ回路なのでデジタル信号のようにきっちりON/OFFになるわけじゃなく中途半端に微風になったりもしますけど。

縦置スタンドはささっとLEGOで組みました。LEGOは意外と実用的。ぽっち隠しにタイル(黒)があると汚れづらいし見た目がいい感じです。

ミニPCに冷却ファン設置。自動ON/OFF機能付き。

追記 : やっぱり排熱の効率が悪いので穴開けた(汚い)

やっぱり風の通りが悪いのでアルミケースに電動ドリルで穴開けて、内側に冷却ファンを取り付けました。大変だったのでもうやりたくないです。計算ミスで穴の大きさミスって汚いし。バリ取りはスプーン使うと簡単だね..。風の通りはだいぶ改善しました。

ミニPCの冷却ファンを設置。排気口の拡張

冷却ファンは偉大なり

自作パソコンやる人なら常識なんでしょうけど冷却ファンの効果ってすごいですね。体感ですがヒートシンクとは比べ物にならないくらい冷えます。風の力すごい。騒音の問題はありますけどアツアツになるよりずっとマシです。

この回路はPCだけじゃなく他にも応用できると思うので参考にしてみてください。電源あれば動かせる回路ですから。

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