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2018-03-11 footfoot (19)

磁気ヘッドについて 【自作テープ録音】

2chの磁気ヘッド。モノラルでオートリバース対応のポータブルカセットテープレコーダーから部品取り

テープ録音に必須な磁気ヘッドについて入手方法や機能などメモしておきます。

大した知識もないので磁気ヘッドのメカニズムはリンク先をご覧ください(´ω`;)。自作テープルーパーのデモ動画はこちらから

磁気ヘッドの入手

磁気ヘッドは単体の新品は売ってないので入手するには製品の部品取りか新古品を探すかになります。新品のカセットレコーダーやラジカセはまだ売られてるので磁気ヘッドの生産はしてるんでしょうけど、個人に販売しているところは見当たりません。

ヤフオクジャンクのカセットテープレコーダーから部品取りするのが現実的かなと。テープ機器は壊れやすいのでジャンク品が多くあまり売れないので余裕です。ハードオフとかジャンク屋さんで探すのもいいかも。オートリバースのポータブルカセットレコーダー。磁気ヘッドを部品取り

ヘッドのタイプに注意

家庭用の電源で使う割と高価なテープレコーダーは録音ヘッドと再生ヘッドが別になってたりします。録音と再生では最適値が違うのでうまくやれば専用ヘッドのほうが高音質になりますが、個人的に分かれてるヘッドはいろいろ複雑になってしまうので避けてます。

ポータブルレコーダーのヘッド

部品取りする製品はポータブルのカセットレコーダーに絞ってジャンク漁りしました。録音/再生が共用の磁気ヘッドなのは確定してるし、ジャンクの数が多くて入手も簡単なので。音質にこだわりはありませんし。

ポータブルのレコーダーから部品取りした磁気ヘッドをいくつか載せておきます。

ポータブルレコーダーの磁気ヘッド一覧。1ch~4ch

ステレオのリバース対応の4chステレオのリバース対応の磁気ヘッド4ch

モノラルのリバース対応の2chモノラルのリバース対応の磁気ヘッド2ch

ステレオの2chステレオの磁気ヘッド2ch

モノラルの1chモノラルの磁気ヘッド1ch

リバース対応のレコーダーはA面B面入れ替えなくても逆に回せるようになってるもので、両側にヘッドがついてます。左右両方にガイドが付いてるのも特徴ですかね。

チャンネル(トラック数)

チャンネルは一本のテープに録音できるトラック数になります。カセット用は4chが最大。ステレオのリバース対応のレコーダーは4chなので4トラックの多重録音ができます。4chのヘッドは画像のようなプラスチックのガイドが付いた似た作りのものが多いので同じメーカーかも。

2chは2パターンあって、ただのステレオ(片側のみ)とモノラルのリバース対応(両側)があります。1chのモノラルは片側のものしか見たことがありません。全面の1chのヘッド欲しいんですけどね。レアかな?

磁気ヘッドの配線

磁気ヘッドの下の画像のように各チャンネルのGNDが共通になってることが多いです。

モノラル磁気ヘッドの裏。配線ステレオのリバース対応磁気ヘッドの裏。配線

回路とつなぐ配線はシールドケーブルが必須です。再生の電流は微弱でモロに電磁ノイズの影響を受けてしまうので。アミアミで囲まれてる線をGNDにしてノイズを逃してやります。4chなら5極のシールドケーブルが必要ですね。線が多いシールドケーブルのはあまり売ってないのでRCAケーブルをバラして作っちゃうのもありかな。

同じ理由のノイズ対策で外側の金属のケースもGNDにつなげたほうがいいので、テスターでGNDとショートしてなければ強引にでもケースにハンダ付けしたほうがいいと思う。

摩耗やサビに注意

磁気ヘッドはほぼ金属ですしメッキ加工されてるので古くてもたいてい問題なく使えますが、摩耗してたり錆びてることもあります。特にネット販売だと確認しずらいので多めに買っておくもの手かなと。

▼モノラルのヘッドが摩耗してました。磨り減ってテープの幅の溝ができてます。摩耗したモノラルの磁気ヘッド

磁気ヘッドの機能

磁気ヘッドは狭い隙間(ギャップ)のあるリング状のコア材にエナメル線を巻いたような構造で、一種の電磁石です。録音時には音声信号の電流で磁界を発生させてテープ(磁性体)を磁化させて、再生時には磁化されたテープの音声信号を電流に変えて音に戻します。

磁気記録の発展を支えたフェライト (TDK Techno Magazin)磁気ヘッドの構造を解説しているJohn Frenchのサイト

磁束をつくるギャップはマクロレンズでも撮っても確認できないほど狭い隙間。ギャップの長さとテープの走行速度は記録できる周波数帯に関係していて、ギャップが狭くテープが速いほど高密度に録音できるようです。

磁気ヘッドの詳しい構造

磁気ヘッドのメーカーだったNortronicsのサイトに原理や構造の詳細な情報があります。

TAPE HEADS An Introduction by John French (JRF Magnetic Sciences)磁気ヘッドの構造を解説しているJohn Frenchのサイト

この図を見ると量産された製品で使われてる磁気ヘッドのコア材は断層みたいになって少しズレてるので、ほぼメタルヘッドコアですね。フェライトコアは古そう。

磁気ヘッドの資料

Nortronics製の磁気ヘッドの資料(PDF)がダウンロードできます。プロ用が多いですがカセットテープ用はNortronics Magnetic Head Specificationspage-2あたり。親のリンクはまとまったPDFになってます。http://www.jrfmagnetics.com/JRF_nortronics.html

インピーダンス、インダクタンス、ギャップスペーサーやらほかいろいろと載ってます。とくに録音時のACバイアスの電流値なんかは貴重な情報じゃないでしょうか。

録音と再生では最適値が違う

一般に普及してるカセットテープ機器は録音と再生は同じヘッドで行うことが多いですが、録音と再生ではギャップやインダクタンスの最適値が違うらしくプロ用では専用のヘッドが使われてます。共用ヘッドは両方の値の中間ぐらいにしてる模様。

消去ヘッドは必要?

これはやってみてわかったことですが、消去は録音・再生ヘッドでもできるので消去ヘッドは必須ではないです。ACバイアス方式の録音なら前の音と混ざることはなくて上書きみたいに録音されたので、いまいち消去ヘッドが存在する意味がわかりません。

デモ動画のテープルーパーで録音・再生・消去をやってますが、消去ヘッドは使ってませんし、録音の前に消去する必要もないです。DCバイアスでは必要なのかもしれません。

最後に

磁気ヘッドについてはまだ足りない気がするので、また何か発見があれば追記します。

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19 コメント

#1  - 大山 馨 💬 :

消去ヘッドは必要です。
録音済みのテープにそのまま録音すると以前の音に被せて録音することになります。
それが確認できないのであれば、録音バイアスが正しく印加されてないことになります。

消去ヘッドにセロテープを貼るだけで消去できなくなります。動作するラジカセなどでお試しください。

ヘッドに密着させないとダメ、ということがわかります。ヘッドタッチが良くないとダメということです。

返信
#2  - footfoot 💬 :

大山さん貴重な情報ありがとうございます!

>>消去ヘッドは必要です。
>>それが確認できないのであれば、録音バイアスが正しく印加されてないことになります。
あああこれはちょっとショックです。消去ヘッドを付けるとなると制限がでそうなので。リーバス対応のカセットプレーヤーを改造する場合、消去ヘッドを付ける場所がないですし..

最近テストしたDCバイアスの録音だと、負電源-12Vに1kΩの抵抗入れてテープヘッドで消去できました。音質や消去後の録音も問題なさそうでしたがどうなんでしょう。

返信
#3  - 大山 馨 💬 :

無信号であれば消去と同じです。
直流バイアスは正でも負でも同じです。
敢えて負にする必要もありませんが。😅
グラフにしてみれば納得かと思います。

直流バイアスの大きな欠点は、ヘッドを磁化させてしまう可能性が高いということ。😅

ヒステリシス曲線をヘッド実測して書いてみればいいかと。😅

工業高校の実習ではありました。😅
40年以上も前の話ですが。😱💦

電圧計と電流計があれば測定できます。

返信
#4  - footfoot 💬 :

>>無信号であれば消去と同じです。
何か勘違いしていたようです。直流バイアスで重ねて録音すると音声が混ざるので、無信号で消去できるとは思いませんでした。
実験やり直してみます。

>>直流バイアスの大きな欠点は、ヘッドを磁化させてしまう可能性が高いということ。
ええ〜。ヘッドが磁化ですか。頭が混乱してきました😅
ヒステリシス曲線を実測なんて簡単にできるのですか?思ってもみませんした。

返信
#5  - 大山 馨 💬 :

横軸に電圧、縦軸に電流とすればオッケー。
電流値が少ないので、マイクロアンペアまで計測できる電流計が必要です。
電圧を増やしていって飽和したら下げるのです。電圧ゼロなのに電流値があるのが保持でさらに逆方向に電圧をかける、それがマイナスでそれも負方向に飽和したらまた正方向に電圧をかける。

というだけの単純な作業です。😅

返信
#6  - 大山 馨 💬 :

カセットについては、カーステレオやレコーダを仕事でやってた過去があるので、元プロです。
今テープ系を題材にしているので、こちらのブログを覗いてみてください。

今日はミニカセットのベルト製作をやって修復完了したばっかりのとこです。

どちらも直流バイアスですが、専用ICを使っているだけあってALCのかかり具合も良好ですね。AIWAとPANASONICです。

返信
#7  - footfoot 💬 :

ブログ拝見しております。技術者のお方のブログは本当勉強になります。😊
レコードプレーヤーやカセットレコーダーのゴムベルトの自作は驚きました。
ゴムシートから切り出して作れるんですね😆

調べたところALCは音声レベルの自動調節でしょうか。
専用ICでやってるんですね。

自動の音声レベル調節は難しそうなので、自分で作るとしたらレベルメーターをつけて手動調節するのが限界かなぁと思ってます。

返信
#8  - yoshidano2001 💬 :

モノラルのリバース対応の2chヘッドを探していますが見つかりません。
ウォークマンタイプのモノラルリバース機の中古を入手してみるのですが全部ベースが前後方向が短く普通のカセットデッキにはマウントできません。ベースを交換するのはハードルが高いです。
どんな機器にモノラルのリバース対応の2chヘッドが使われているのでしょうか。
よろしくお願いします。

返信
#9  - footfoot 💬 :

モノラルのリバース対応の2chヘッドは少ないですね。
ちょうど調べていた機種「MUDIO 778」がモノラルのリバース対応の2chヘッドでした。(インダクタンスが73mHで、直流抵抗が260Ωほど)
評価よくないからかまだ新品で売ってます😅。録音方式はDCバイアスだったと思います。

>>全部ベースが前後方向が短く普通のカセットデッキにはマウントできません
手持ちのカセットMTRとウォークマンタイプのヘッドのサイズを見てみましたが、全部金属のヘッドはマウントのサイズ(両サイドのネジ)が同じなので取り替え出来ると思いますがどうでしょう。
ただこの記事の画像のような黒いプラスチックのガイドがついてる(主に4ch)のヘッドはマウントの仕様?が違うので取り替えできそうにありません。

ヘッドは斜めになってりするとよくないですしベースの改造は難しいでしょうね。合うヘッドがあればいいのですが。

返信
#10  - 大山 馨 💬 :

カーステレオ用の4chヘッドを使えばいいのに。
ヘッドでパラにしてもいいし、アンプしてからミキシングしてもいい。

パラわなくても音出せるはずだよ。

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#11  - 大山 馨 💬 :

それから、重要なお話をしておきます。

ヘッドの研磨はできるようにしておいたほうがいいです。パーマロイは簡単です。

水研ぎペーパーの#600あたりで荒削りして、#1000で仕上げ研ぎ。最後はコンパウンドで鏡面に仕上げるだけ。簡単です。かかる時間と根気だけ‼️

段付き磨耗でも修復できます。
オープンリール用のほうがガイドがないのが多いから楽だけどね。😅

コンパウンドは仏壇磨きで有名な、ピカールが安くておすすめ。

返信
#12  - footfoot 💬 :

ヘッドの研磨はやったことありませんでした。ありがとうございます。
メモメモと..

返信
#13  - yoshidano2001 💬 :

footfootさん
ありがとうございます。さっそく「MUDIO 778」チェックッしてみましたがスピーカーが2個付いてるようなデザインですがMONOなのですね。
中古でよいので某オークションなどに出てるのを入手してみます。なお私が入手しているMONOリバースのヘッドの写真です。
https://yahoo.jp/box/xAS6xy
リンクはURLからもわかりますようにYahooBoxなので安心してご覧ください。
左側がMONOリバース、右側が普通のステレオ2chヘッドです。取り付け位置からコア先端までの寸法が違うのです。

大山 馨さん
アドバイスありがとうございます。
ただ私は変人ですので以下なのです。
1 1,2トラック間の0.3mmのガードバンドも記録、再生に使いたいのです。
0.3mmと言えどもトラック幅が0.6mm程度なので結構大きいと思ってる変態です。
2 ステレオでアジマス調整すると
 1トラックのピーク値のアジマス位置
 2トラックのピーク値のアジマス位置
 1,2トラックのリサージュ波形が45度で閉じる位置
以上の3種類のアジマス位置が微妙に違うことのが気になる神経質なのです。

返信
#14  - footfoot 💬 :

本当だ。TEACのヘッドは高さが全然違いますね。マウントも大きめのような。
TEACが独自サイズなのか規格が複数あるのかわかりませんが。

こだわりすごい。ぼくなんかよりずっと詳しそうです😅

返信
#15  - 大山 馨 💬 :

TEACは、その当時ヘッドを作っていたし、メカも作ってて、テープレコーダには多大な開発費用を投じていたと思われます。

元TEACの特機部門にいた人と同じ会社にいたことがありますが、いろいろあったようです。😅

返信
#16  - 大山 馨 💬 :

そら、本当に専用のヘッドが要るわ。😅
入手できるかなぁ~?

返信
#17  - 大山 馨 💬 :

そういえば、モノラルのオートリバース機を持ってました。😅
SONY TCM-AP10というもので、ヤフオクで高くても1000円くらいで入手できるかと思います。

ミニカセットとしては重たいモデルです。😅

返信
#18  - yoshidano2001 💬 :

大山 馨 様
貴重な情報ありがとうございます。
早速、某オークションサイトをチェックしますと結構お安く入手出来そうですね。
私もブログはやっていませんがオーディオ製品で遊んでおりYouTubeにアップしております。
こんなことして遊んでおりますのでお暇なときご覧いただければ幸いです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLkps6bnz7_quQ-gMIONh-e5Uc-kBGfPoW

返信
#19  - footfoot 💬 :

yoshidano2001さんはYouTubeをやられていたんですね。
マニアックな動画たくさん出せれてますね〜。メカや回路の解説などすごく勉強になりそうです。(ぼくなんかとは次元が違う技術レベルな気が..)
あとでゆっくり見させていただきます😊

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