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SainSmart Genmitsu CNCルーター3018-PRO DIYキットを組み立てて試し彫りしてみた

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SainSmart Genmitsu CNCルーター3018-PRO DIYキットを組み立てて試し彫りしてみた
欲しかったCNCルーターがちょうどSainSmartの日本サイトでセールしてたので勢いでポチりました。とりあえず組み立てと試し彫りまでの流れを載せておきます。

CNCは3Dプリンターと同じく中国製ならちょっと試してみるかと思える値段。Aliexpressでも安く買えますけどトラブルがあったとき安心かなとSainSmartの日本のサイトで購入。実際に日本語でメールのやりとりできたので助かりました。日本サイトだと注文から1週間ぐらいで届いたので早く届く利点も。保証期間は6ヵ月あります。

SainSmart Genmitsu CNCルーター3018-PRO DIYキット

SainSmart(サインスマート)は電子工作やる人ならわりと有名なメーカーですかね。Arduino互換品とかでよく見かけました。秋月電子でも取り扱ってますね。

CNCルーター(フライス)の用途はいろいろあるみたいですけど、ぼくが一番作りたかったのはプリント基板。生基板(銅張積層板)を削るので「プリント」かどうかはわかりませんが、とにかく基板が作れるのはいいなと。一度作ったものは量産できるので妄想が膨らみます。あとは木材なんかを切り出してケースでも作ろうかな。レーザーも必要になったらやってみるかも。

CNC 3018 Proの組み立て

組み立ては3,4時間で終わりました。そんなに難しくはなかったんですが、雑だなぁと思ったのがアルミフレーム。切りくずだらけで機械油でベタベタしてました。ネジの切りくずが穴に詰まってたりしたので掃除が地味に大変。こんなので精度が出せるのか不安に (´ω`;)

組み立て方は付属の小冊子や動画もあるので、スムーズにいかなかったところだけ書いておきます。

スプリングと銅ナット

XYZ軸の送りねじにナットシート(nut seat)と合わせて取り付けるするスプリングと銅のナットは、ガタ防止用で負荷をかけるためにあるようです。ナットを押し込んで取り付けると負荷が大きく、ゆるいと負荷が小さくなります。どの程度の負荷にしたらいいのかよくわからなかったのですが、ナットシートと平行になるぐらい(説明しづらい)で問題なかったです。Z軸はあらかじめ取り付けられてますが負荷高めでした。

▼これだとゆるめなのでもうちょい押し込んだ方がいいかも。

sainsmart cnc 3018 pro。スプリングと銅ナットの調節

アルミテーブルは歪まないように固定

なぜか説明書に書いてませんけどアルミテーブルは歪みなく平行に固定したほういいので、角材や木の板を使ってネジを締めました。いまさら思ったんですけど、角材なくてもまだ組んでないプラフレームやアルミフレームが使えたんじゃ..。この作業は後からでもできるのでとりあえず適当に組んでおいてもいいです。

sainsmart cnc 3018 pro。アルミテーブルを角材を使って平行に固定

コントロール基板の取り付け・配線

基板はスペーサー入れてアルミフレームに固定。ステッピングモーターの配線は基板にXYZと書いてますけど、上下がZ、左右がX、前後がY。スピンドルは一番左の端子で、スピンドルには小さく+のマークがあるほうに赤い線を接続。DCモーターなので逆につけても逆に回るだけですけどね。レーザーの端子も2つ付いてるのでパーツ買えば拡張できそうです。余った配線は引っかからないように付属の結束バンドで適当にまとめておきました

付属してたステッピングモーターのICのヒートシンクは普通に付けましたが、発熱で壊れたという情報があったので強化したほうがいいかも。2,3分の切削ならヒートシンクがぬるくなる程度で問題はなかったので、大作を作る場合は考えよう。

sainsmart cnc 3018 pro。基板の配線。電源、USB、XYZのステッピングモーター、スピンドル

プローブを作って接続

説明書には書いてませんでしたが、プローブを使って電気的に金属の表面を感知する機能があります。右下にある端子「A5」と書いてるところと刃を接続して、グラウンド(下の列は全部GND)に金属の素材を接続。これでCandleやbCNCの高さ補正や、表面に自動で止めてくれる機能が使えます。

sainsmart cnc 3018 pro。基板の配線。プローブの取り付け

プローブは付属してないのでワニ口クリップとピンソケットで作りました。プローブのプラス側はスピンドル(モーター)の外側の金属に挟んで、GND側が生基板の銅箔に繋げると、刃の先端と銅箔が通電して感知してくれます。生基板に直接ワニ口クリップを挟むと外れやすいのでリード線等をはんだ付けしてそれを挟むのが確実かなと。

ワニ口クリップとピンソケットでプローブを自作

Vカッター、エンドミルについて

CNC用の刃は普通のドリルの刃とは違って側面で削れるようになってます。付属していた先端0.1mm 角度20度 軸径3.175mmのV型カッターは半分削られてるような形状。回路のような細い溝を彫るならV型が向いてそうでした。店でもV型はPCB彫刻用と書いてますね。右側は別売りの1.5mm~3.175mmのエンドミルですがまだ使ってません。ドリルっぽいのはエンドミルというらしい。こっちはゴリゴリ削る用かな?もっと細いやつも買っておけばよかった。

sainsmart cnc 3018 pro。CNCのエンドミル

sainsmart cnc 3018 pro付属の先端0.1mm 角度20度のV字カッター

加工素材の固定をカスタム

加工する素材の固定はアルミのテーブルにプレートクランプで固定するようになってます。ただ、ちょっと使ってみたらスピンドルに当たりそうで怖いしなんか邪魔だし取り付けも面倒なので、厚めのアクリル板を一枚くっつけて両面テープで固定するようにしてみました。

sainsmart cnc 3018 pro素材固定

▼ PC用ディスプレイを分解したときに出てきたアクリル板。こんな時に役に立つとは。板をしいてると切断するときの保護にもなりますね。

sainsmart cnc 3018 proのアクリル板

▼ 両面テープはダイソーの「しっかり貼れてはがせる両面テープ」を使ってみました。剥がし方によっては粘着物が残ってしまうけどまぁ悪くなさそうです。

ダイソーのしっかり貼れてはがせる両面テープ

邪魔なものがなくなってスッキリ。ただこの生基板が反ってて端っこがちょっと浮いてます。両面テープだけでは反りは矯正できないので、そんなときはプレートクランプ使った方がいいかな。でもCandleやbCNCは歪みを補正できるので必要ないかも。どうなんだろ。

sainsmart cnc 3018 pro。両面テープで生基板を固定

この反ってる生基板(150mm x 100mm x 1.6mm)はAmazonで買った中国製のものなんですが、次買うときは秋月電子等で売ってる日本製にしよう。

試し彫り

生基板(銅張積層板)に自作の回路を彫ってみました。シンプルな回路ですけどきれいに彫れてると思います。ショートもしてませんし。ただ、ここまで来るのに結構時間かかりました。途切れ途切れにしか動かない仕様?に悩まされまして。SainSmartにメールしたら「スピンドルの速度を500以下に下げて」と言われてその通りにやったら問題なく動いたり。その辺は後程ソフトウェア編にまとめようと思います。

sainsmart cnc 3018 pro。テスト切削

エンドミルは先端0.1mm 角度20度のV型カッターを使って彫る深さ(Z軸)は-0.2mmでした。生基板の銅箔がたぶん35μm(0.035mm)なので削りすぎかもしれないけど、刃先がVなので浅すぎると幅も狭くなるので悩ましいところ。30度や40度のVカッターなら浅く幅広に削れると思うのでそのうち試してみます。

sainsmart cnc 3018 pro。回路の切削。マクロ撮影

▼ sainsmartの文字は付属してるテストコードですけど、折れたVカッターで削ったのでガタガタ。操作ミスでパキっとやってしまいました (´ω`;)

sainsmart cnc 3018 pro。テキスト切削。マクロ撮影

自作の回路で使ったソフトは、プリント基板編集ソフトがMinimal Board Editor、ガーバーからGコードへ変換はRapid PCB to GCode for CNC milling(ウェブアプリ)、Grbl制御ソフトはCandle1.1.7。

最後に

長くなるのでソフトウェア編に続きます。

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